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カテゴリ [お][オハグルベラ]
科名 スズキ目ベラ亜目ベラ科オハグロベラ属
全長 約15〜18cm
目撃地 日本海側、南日本、浅い岩礁域や藻場
学名:Pteragogus aurigarius
別名:クロベラ(黒ベラ)
特徴、見た目、オスメスの見分け方
オハグロベラは、オス、メスともに体高がやや高いめです。背ビレは9本あります。
オスは、全体的に黒っぽく、鱗が黄色に縁取られるなど派手な体色で頬に黄色い迷路のような線があります。
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オスの方がメスより少し大きく、背ビレの1本目、2本目が長く伸びています。
メスは、体全体が赤っぽく、背ビレの1本目、2本目は他の背びれよりは少し長めですが、
オスと比べると短めです。胸ビレからお腹にかけて黒い点々があります。
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体色が赤く背ビレの1本目、2本目が長いのは雌から雄へ性転換中の個体です。
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オハグロベラは性転換します。
ベラ科の多くの種が性転換するように、オハグロベラもそうです。
どんな時に性転換するのでしょうか??
性転換は、厳しい生存競争を勝ち抜く為に進化して編み出された方法です。
体長有利説というものがあり、大きいものほど強くて繁殖能力があるということで、
大きいメスは、オスになります。
周りを見て、自分が大きくてオスになるべきかどうか判断してから、性転換します。
オハグロベラの名前の由来
名前の由来は体が黒いところから来ています。
特にオスは婚姻色になると頭部がとても黒くなります。
ちなみに、歯は黒くありません。。
江戸時代、既婚女性は「お歯黒」と言って歯を黒く染めていました。
歯を黒く染めることによって、結婚したという事実をまわりの人達にアピールしていたそうです。
人は黒くなって結婚したことを示しましたが、
オハグロベラは、黒くなって結婚したいとアピールしてしてるんですね。
オハグロベラの生活
オハグロベラは、群れは作らず単独で行動します。
水深10Mほどの浅瀬によくいます。
日中活動して、夜は岩陰や海草の根元で寝ます。
食べ物は、小魚や甲殻類、貝などを捕食する肉食性です。
縄張り意識が強く、けんかっぱやいのも特徴で、口をあけてにらみ合いをします。
にらみ合いながら、クルクル回ることもあります。ダンスのようで面白いです。
私も見たことがありますが、「やるのか?こらぁ」と聞こえてきそうな雰囲気ですごい迫力でした。
黒目の上が少しかけているので、つり目の様に見えて本当に怒ってるように見えますね。
けんかは、オス同士だけでなく、メス同士でも行われます。
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オハグルベラの繁殖
繁殖期は、6月から10月ごろです。
この時期は特に、オスどうしの縄張り争いが激しくなります。
メス以外自分の縄張りにいれたくないんですね。
メスはオスの縄張りに産卵しにいきます。
メスを見つけたオスは、ダンスでアプローチします。
体を水平して、メスの周りをヒラヒラ波打つように泳ぎます。
ラテラルウェイブスイミングと言うそうです。
メスがOKならゆっくり近づき、産卵の瞬間は体をすばやく反転させます。
産卵行動は、夕方4時から5時頃によく行います。